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北総線補助金と「恫喝」

 さて、北総線補助金とは一体、何だったのか。

 千葉県と沿線6市の首長(県知事と6市長)は、千葉県の呼びかけで2010年度から2014年度の5年間、北総鉄道への補助金を出すことに合意した。年間3億円。千葉県が1億5000万円、沿線6市が1億5000万円。そして、北総鉄道は、これと引き替えに値下げをすることになった。

 しかし、白井市議会では、「北総鉄道の経営は至極順調であり、血税を投入する必要はない」、「公金投入はなくても値下げは可能」、「多額の公金を投入して僅か5パーセントの値下げというのでは納得できない」、という意見が多数を占め、北総線補助金予算を二度にわたって否決した。すると、横山久雅子市長は「専決処分」というテクニックを使って、議会の同意なく補助金を勝手に支出してしまった。

 この補助金は現在、5カ年の最終年度として拠出され続けている。しかし、北総鉄道の決算を見ると、毎年「過去最高利益」を更新し、最新の2013年度の決算では、経常利益46億円、純益28億円。5年前の白井市議会の判断は正しかった、と考えざるを得ない。(私は当時、印西市議会で印西市の補助金支出に反対した)。一昨年、印西市と白井市が北総鉄道の経営分析を委託した弁護士・公認会計士・税理士のチームも、補助金なしで値下げは可能、とする結論を出している。

 専決処分には、179条(議会が機能しない場合)、180条(スピーディーな判断が必要な場合)、という2種類の類型があるが、予算を議会が否決した場合は、179条、180条のどちらにも該当するはずがなかった。このような場合に専決が認められるのであれば、議会の予算の議決権は「絵に描いた餅」になってしまう。

 私は当時、白井市の議員・市民とともに第一次北総線値下げ裁判を準備していたが、その際、白井市長の専決処分についても、行政法の第一人者に見解を尋ねたことがある。その専門家は、「そんなの、合法であるはずがない」と語っていた。そして、その通りの判決になった。

 その後、白井市で違法専決を裁判で正す市民運動が広がり、今回の最高裁判決につながった。

 しかし、悪いのは、横山久雅子前市長だけだったのか。背後で、だれかが糸を引いていたのではないか。だれもがそう考えたのだが、この裁判の上告審で、驚くべき事実を横山前市長が告白しはじめた。千葉県から「恫喝」があった、とのこと。一体何があったのか?(つづく)
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コメント

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Re: そんなに喜んでいいのか

> 白井市長の専決処分が違法であり、従って補助金支出が違法と確定したこと(住民側の全面勝訴)はその通り。だが、最高裁は「地方自治法で認められた専決処分に該当しない」ので「補助金支出が違法だ」と決定したわけでしょう。私は補助金支出自体にも反対ですが、最高裁は、北総への補助金を出すという政策が違法か適法かは論じていませんね。
> 水を差すわけではありませんが、喜びの対象がチョッと違いような気がします。

 横山前市長は、高裁判決が不当だ、として、専決処分の合法性を主張する陳述をし、それに対して最高裁は「上告理由にならない」、と不受理の決定をした。そして、「補助金支出が違法」とする高裁判決が確定し、今後は白井市長が横山前市長に2360万円を請求することになる。細かく言うと、こういうことです。

 おっしゃるように、この裁判は、北総線への補助金政策そのものの違法性を議論する裁判ではもともとありません。北総線補助金専決処分の違法性を認定しています。

 ただ、なぜこんな専決になったのか、を考えていくと、背後には県権力、京成・北総グループの策謀が見えてきます。
プロフィール

山本 清

Author:山本 清
08035905526
inzaiyamamoto@gmail.com
21年前に千葉ニュータウン本埜村滝野の住民になり、合併問題(市町村合併に一部の政治家が反対した問題)を機にリコール事務局長を務めて本埜村議になり、合併後は印西市議に。東大法卒。元新聞記者。現在は印西市内で英語教室を経営。

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