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自治法176条の「再議」①

 地方自治法176条には、2つの「再議」の制度がある。1項の普通再議(一般拒否権)、4項の違法再議(特別拒否権)がそれだ。議会の議決に異議がある時、市長は「再議」を出すことができ、再議が出れば、議会の議決は一度、無かったことになる。

 印西市において今年、板倉正直市長は2回、「再議」を行使した。1度目は、3月議会で教室エアコンの予算が削除された時。2度目は、この12月議会で雨宮弘明議員に対する懲罰が可決された時。1度目は1項の一般拒否権を使い、2度目は4項の特別拒否権を使った。

 1度目の教室エアコン予算削除をした時の山﨑派の言い分は、「教室エアコン設置自体には反対しないが、執行部の説明が足りなかった」というもの。予算書に書かれており、議会で議論している以上、説明不足、ということはありえない。「市長が気に入らないから反対してやった」、ということだった。要するに、市長選の怨恨である。

 説明不足を反対の理由にしたことは、2つの点で、山﨑派にとって致命的だった。①説明不足であれば自分で担当課に聞きに行けばいいのに、なぜそうしなかったのか、という批判が巻き起こった。②説明不足であれば、より詳しい説明がなされてしまえば賛成せざるをえなくなる。

 板倉市長は、3月に教室エアコン予算が削除されてから半年、タウンミーティングなどで市民に直接説明した。また、半年の間に、議員は、市役所の担当課に詳細を聞きに行く時間が与えられた。(もともと時間は与えられていたのだが、さらに十二分に与えられた)。

 そして9月議会。反対する理由がまったくなくなってしまった山﨑派は、同じ教室エアコン予算に賛成することになり、この予算は補正の中で全会一致の賛成で可決された。

 板倉市長の「再議」で議会の予算削除の問題点が浮き彫りになり、半年の時間はかかったが、板倉市長が提案した教室エアコン予算は、そのまま可決された。1項再議を出した市長の勝利だった。(つづく)
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プロフィール

山本 清

Author:山本 清
08035905526
inzaiyamamoto@gmail.com
21年前に千葉ニュータウン本埜村滝野の住民になり、合併問題(市町村合併に一部の政治家が反対した問題)を機にリコール事務局長を務めて本埜村議になり、合併後は印西市議に。東大法卒。元新聞記者。現在は印西市内で英語教室を経営。

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