FC2ブログ

対話する指揮者とオーケストラ

 南米、ベネズエラ出身の異色のカリスマ指揮者、ドゥダメル。世界最高のレベルと伝統を誇り、NHKが毎年1月2日にライブ中継するニューイヤー・コンサートでもおなじみのウィーン・フィル。

 この両者の公開リハーサルを、昨日(2014年9月24日)、サントリーホールで観ることができた。非常に興味深かった。芸術家は私服もおしゃれだ。オレンジ、ライトブルー、緑など、様々な色のシャツを着ている。ドゥダメルは、ジーンズに黒のポロシャツ。ホールの聴衆に手を振りながら舞台に現れた。

 最初の曲は、ルネ・シュタールの現代曲。何カ所か、指揮者がテンポを確認していたのだが、日本初演に同行した作曲家が、客席から意見を言い始めた。作曲者の手から離れたとたんに、曲は演奏家のものになる、という考え方が、おそらく音楽家の間では主流だろう。しかし、この日のリハーサルは、指揮者、オーケストラ、そして作曲家の「3つどもえ」になった。さあ、どうなる?

 かなり、白熱した会話が交わされていた。そして、ドゥダメルが突然、作曲家のシュタールに、「どうぞ」というジェスチャーをして、指揮台にいざなった。シュタールは、やや恐縮した身振りをしながらも指揮台に登り、2分ほど、曲についてスピーチをした。ウィーン・フィルのバイオリン奏者でもあるシュタールとオーケストラとのコミュニケーションを、指揮者が媒介した瞬間だった。

 通常、クラシックの曲は、作曲家はすでに他界している。今回のように、作曲家が自ら指揮台に登壇して語る、というのは珍しい。

 若きカリスマ、33歳のドゥダメルは、譲るところは譲る、というスタイルでウィーン・フィルをまとめていた。(つづく)
スポンサーサイト



コメント

Secret

No title

ホールでのリハーサルに立ち会える機会を得られたと言うのはアナログレコードで言えば手書きレーベルのテスト盤にめぐり合うことができたのと同じ貴重な体験をした訳です。羨ましいことです。
プロフィール

山本 清

Author:山本 清
08035905526
inzaiyamamoto@gmail.com
21年前に千葉ニュータウン本埜村滝野の住民になり、合併問題(市町村合併に一部の政治家が反対した問題)を機にリコール事務局長を務めて本埜村議になり、合併後は印西市議に。東大法卒。元新聞記者。現在は印西市内で英語教室を経営。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR