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学割定期、値上げ回避の「わけ」

 先日、印西市の幹部職員の1人と話していて、なぜ北総線の学割定期の値上げが回避されたのか、という話に及んだ。

 不思議と言えば不思議だ。

 京成電鉄・北総鉄道グループは、長年、千葉県の政治を牛耳ってきた。国会議員、自治体の首長、県議、市議。正面から京成と対決して勝った者はいなかった。

 しかし昨年(2013年)末、印西市の板倉市長は、「8100万円の補助金を今後も出さなければ、運賃を値上げする」という脅しに屈せず、補助金を継続しない、と宣言した。板倉市長には、様々な「アプローチ」「圧力」が効かない。これが大きい。

 同時に、株主代表訴訟の準備を始めた。

 その結果、史上初めて、京成電鉄が自治体と市民の連合軍に譲歩し、焦点の学割定期の値上げを見送った。

 なぜ、このような「勝利」が可能になったのだろうか。その幹部職員の分析は、こうだ。

 国(国土交通省)を相手取った北総線裁判が効いている。運賃認可の違法性を問うた北総線値下げ裁判では、鉄道沿線の原告適格が戦後初めて開かれた。近く、この判決は最高裁で確定する。原告適格が開かれると、中央官庁の訴訟リスクが高まる。「国交省はなんてことをしてくれたんだ。そして、京成電鉄は、どうしてまっとうな運賃設定をしないのだ」という批判が霞ヶ関で高まった。このような国の雰囲気を気にした千葉県、京成電鉄は、学割定期の値上げを見送らざるを得なかった。

 このような見方は、私が霞ヶ関あたりから得ている情報と一致する。北総線値下げ裁判をきっかけに、霞ヶ関、司法界、県、沿線市、沿線住民による「京成包囲網」が徐々に出来上がった、と私は以前、このブログの記事に書いた。印西市では、株主代表訴訟の準備が具体化している。

 訴訟は、市民運動の大きな武器であることが証明されつつある。第二次北総線値下げ裁判、そして、千葉県議会議員選挙の定数不均衡訴訟。政治の場で正義が実現されなければ、司法の場でマイノリティ(数のうえでは多数だが、政治で多数になっていない市民)の声を主張していくしかない。
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プロフィール

山本 清

Author:山本 清
08035905526
inzaiyamamoto@gmail.com
21年前に千葉ニュータウン本埜村滝野の住民になり、合併問題(市町村合併に一部の政治家が反対した問題)を機にリコール事務局長を務めて本埜村議になり、合併後は印西市議に。東大法卒。元新聞記者。現在は印西市内で英語教室を経営。

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